2022 | 01.30 | SUN
大人が遊ぶ場は
森のキャンパスにあり

森はおもちゃがなくても遊べる空間だ。けれど、何か道具を加えたらもっと楽しくなるのも事実だ。たとえばマウンテンバイクはどうだろうか。

風を切るように芝生を駆け下りる爽快感、でこぼこの林道をリズムよく身体を揺らして駆け抜けていく心地良さ。バイクというフィルターを通してこそつかめる感覚がある。the campusには電動のマウンテンバイクもあるから、体力に自信がないという人もぜひトライしてみてほしい。

ツリークライミングで大木に近付いてみるのもいいだろう。それに、ロープで宙吊りになる体験は生きていて滅多に経験できるものではない。恐怖を感じる人もいれば、快感を覚える人もいるかもしれない。ロープを頼りに木に登り、ときには幹に抱きつきながら枝の上になんとか到達すると、そこからどんな景色が見えるのか。登ってみてのお楽しみだ。

スリリングさを求めていない人は、ハンモックに寝転がってただ揺られる時間を過ごしてみてはどうだろうか?揺られながら詩作してみたり、読書したり、頭の中で遊ぶのもありだ。気づいたら眠りに落ちているかもしれないが、それはそれでいいだろう。

ところで、本来「遊び」とはなんだろうか?語源をたどると、“動きのあるもの” “何かから離れる”といったイメージやニュアンスがあるらしい。単純に身体を動かすことなのか、労働の延長上の癒しなのか、ただの暇つぶしなのか、何なのだろう?それだけではないような気もする。ハンドルやブレーキで使われる“遊び”は、運動をゆるやかに起こさせるための“余裕”を意味しているように、“何もない状態”すらも意義があると言えるのかもしれない。

考えすぎるとよくわからなくなってくるが、ひとまず、子どもも大人も老いも若きもここでは大いにはしゃいだっていいし、何もしなくたっていい。それくらいの心持ちで遊びを満喫しよう。