トレイルウォーキング
森の中を歩いているだけで、なんとなく身体の調子が良くなった気がする。
誰しもそんな経験をしたことがあるだろう。自然の中に身を置くと、全身が浄化されたような感覚になるものだ。こうして感覚的にわかっていたことが、医療の分野でも認められつつあることをご存じだろうか。
ドイツでは「気候性地形療法」なるものが提唱されている。自然を活用した運動療法で、心筋梗塞や狭心症のリハビリ、高血圧の治療などとして行われているそうだ。「クアオルト」と呼ばれる長期滞在型の療養地では、土(温泉・蒸気など)、海(海水・海風など)、気候(太陽光や清浄な空気など)といった自然の治療薬による療養が行われ、医療保険も適用されるという。
日本での気候性地形療法は「クアオルト健康ウォーキング」として、ドイツの手法を基本にしながら、心身の健康づくりや健康寿命の延伸に活用されている。
〈the campus〉には、このクアオルトの要素を取り込んだトレイルがある。太陽光を浴びて清浄な空気をたっぷり吸い込みながら縄文の森を歩けば、免疫力が高まり、体内リズムも整って、その日はぐっすり眠れるだろう。
3つあるコースはそれぞれ見える景色や森の雰囲気が異なる。お気に入りのコースを見つけてみてほしい。
そして、トレイルを歩くときのポイントは“がんばらない”こと。自分の体力に合った無理のないスピードであることが重要だ。そして、身体の表面が“冷たくてさらさら”であること。首元を開けたり、袖をまくったりして汗を蒸発させることがポイントになる。これにより運動効果が高まるそうだ。
ちなみに、歩行時の心拍数は“160-年齢”を目安にするのが良いとされている。〈the campus〉にある記録表を活用しながらトレイルを歩いて、自分の身体を観察してみるのも面白いだろう。